[20151227]第3回 高校生教室報告②

 

 2限のテーマは

「文章を作者の視点に立って読み解く過程を、

            朗読を通じて体験してみよう」

 

 文章には必ず書き手がいます。そしてその書き手は1文1文に意図をもって文章を構成していきます。今回の授業はそれを理解するため方法として、「朗読」を取り入れた授業でした。

 

 「朗読」とは、感情を込めて作品を音読することです。しかし、読み手の受け取った感情ではなく、作品の世界観や登場人物の感情を音声によって表現するものです。作品を読み、ここの登場人物はどのような心境なのだろうかを考え、間や抑揚、声の質を工夫しなければなりません。つまり、正しく意図を理解しないと上手く朗読はできません。

 

 そのために作品を細かいステップを踏みながら学んでいきました。

今回は学んだのは、吉野弘さんの「雪の日に」という詩

 まずは、個人で黙読をし、それぞれで登場人物がどういった心情なのかを考えました。次に、そこで考えたことをもとに、隣同士でペアになって交代で朗読し合いました。生徒がそれぞれ考えたことを意識して工夫しているので、読み方は様々。個人の詩の捉え方・味わい方がそれぞれで違うことが感じられました。また、このステップで「この詩の意味がわかった!」という生徒もいました。

 

 その後はペアで相互評価をし合いました。事前に講師から気をつける観点(間・抑揚・声の質)を伝えられていたので、生徒たちはそこを中心にどのようにしたらよりよく読めるのか、などお互いの感想を伝え合っていました。また、詩の中の特に難しそうなあたりには傍線部が引いてあり、お互いにどのような解釈で話したのかなどを話し合い、内容理解を深めました。ここではペアによって進み方が違っており、時間がかかるグループ、そうでないグループとはっきり分かれていたのが印象的でした。ゴールがわかるグループワークではよく起きてしまうことですが、今回の講師はうまく切り抜けていたと思います。

 

  その後、相手の感想を踏まえて、もう一度、朗読→相互評価のステップを繰り返したあと、配られたプリントに載っていたのはこの詩を題材とした大学の入試問題。2分という非常に短い時間で解く、という課題が与えられましたが、生徒は今までで作者の意図がつかめていたらしく、時間内に解き終える人がほとんどでした。

 

 気づかなかった新たな作品の一面を知ることができる「朗読」。皆さんも一度をしてみては?

 さて、今回の「高校生教室」では、1限・2限ともに「読み解く」という共通のテーマでしたが、取り扱う教材や行う方法によって授業の雰囲気や得られる感触も大きく異なってくる、ということが強く感じられました。

 

 次回の高校生教室は年明けの1月24日となっております。詳しくはこちら

それでは皆さん良いお年を!